Thursday, 9 February 2017

目次

[第1章]国民投票とは何か
制度の説明、選挙との違い
中世ヨーロッパの直接民主制の歴史
スイス、イタリアを中心に各国の制度(ルール)について解説

[第2章]世界の国民投票 実施一覧と統計グラフ

諸外国で実際に行われた2500件以上の国民投票のうち700件あまりを、投票に付されたテーマ、投票率、賛否の%、投票結果、備考などを添えて時系列で紹介する。
さらに、実施された全ての国民投票について、年別のグラフ、テーマ別のグラフ、国別のグラフなどを掲載し、その解説を行う。

[第3章]興味深い国民投票の事例

[1]共和政か王政か/イタリア
[2]植民地から独立国へ/ギニア、セネガルなど17カ国
[3]独裁政権の承認/チリ
[4]妊娠中絶/スイス、アイルランド
[5]離婚の合法化/イタリア、アイルランド
[6]同性婚/スロバキア、アイルランド、スロベニア
[7]原子力発電所/スイス、スウェーデン、イタリア
[8]アルコール政策/ニュージーランド
[9]軍隊の廃止/スイス
[10]国歌、国旗/オーストラリア
[11]移民/スイス、ハンガリー

[第4章]現場取材をした実施事例の紹介

[1]ソ連からの離脱・独立/エストニア、ラトヴィア、リトアニア
[2]ソ連邦を解体するか否か/ソ連
[3]社会主義をやめて資本主義へ/ロシア
[4]性犯罪者に関わる刑法改正/スイス
[5]EU憲法条約の批准/フランス
[6]日本製の原発建設/リトアニア
[7]イギリスからの離脱・独立/スコットランド
[8]EUからの離脱/イギリス


[第5章]ドイツ・ヴァイマル共和制下での2つの国民投票
アドルフ・ヒトラーが仕掛けた5つの「国民投票」

[1]前皇帝の私有財産没収の是非を問う国民投票
[2]賠償金支払いに関するヤング案の対抗案の是非を問う
勢いづくヒトラーとナチ党
国会議事堂炎上で非常事態に突入
全権委任法(授権法)の制定とヴァイマル共和政の死滅
ユダヤ人への迫害を公然化
国民投票法の改正
[3]ヒトラーが仕掛けた「国民投票」 
➀国際連盟脱退に関する「国民投票」
②ヒトラーの総統就任に関する「国民投票」
ユダヤ人の公民権を奪う
③ラインラント進駐に関する「国民投票」
ベルリンオリンピック開催を経てオーストリア併合へ
④ ⑤ドイツ・オーストリア合邦の是非を問う「国民投票」
異常なまでに高い投票率・賛成率の理由
テロで脅し、宣伝で躍らせる
ヒトラー時代の「国民投票」についての再確認 

[第6章]9条国民投票──実施に際しての留意点

・政府、与党は近い将来「緊急事態条項」あるいは「9条」改憲の是非を問う国民投票の発議を視野に入れている。いよいよ、日本国民が国家意思の決定に直接かかわる機会が迫って来たが、どういう結果を生むにせよ、水準の高い良質の国民投票をやるには、以下の3つは欠かせない。
➀ 案件に関する十分な情報公開がなされること
② 本質的なことを争点にした国民的議論がなされること
③ 国民投票の真っ当なルール設定を行うこと
 この3つについて、諸外国の事例も紹介しつつ具体的に解説する
・96条に基づく正規の憲法改正国民投票を実施する前に、「予備的国民投票」を実施すべし。自民党9条改正案 × 市民(新9条)案 × 現行9条の3択で。

・国民投票、直接民主制を嫌い否定する日本の「リベラル」「民主勢力」。それは、欧米のリベラル勢力とはまるで違う。鶴見俊輔、日高六郎らの真っ当な考えを紹介しつつ、自称リベラルの姿勢を批判する。